death row phenomenon(デスロウ現象)
『死刑執行は「自動的に」鳩山法相が退任会見で見直し提案』

見出しには「退任会見で」とありますが、結局再任されたことは置いておくとして(笑)、法務大臣が代わるたびに、死刑執行がされたりされなかったりする現状に一石を投じた発言なんだと思います。

鳩山さんについては、「新司法試験合格者3000人は多すぎる」という発言が耳にこびりついて離れないんですが(笑)、就任当初から新聞紙面をにぎわせる発言を続けていますね。

死刑問題はセンシティブな問題ですし、私はこのブログで特に意見表明するつもりはありませんが、夏学期に人権問題を扱った某授業では、死刑存置論者の学生がやや多かったようです(学生の任意の挙手で行われたもの。私は挙手しませんでしたけど)。


この死刑問題を、あえて私が夏学期に受講した「国際人権法」の視点から見ると(笑)、まずは日本が、締約国に死刑廃止を義務づける自由権規約第二選択議定書を批准すべきか、という問題になります。

日本は死刑制度を存置しているので、第二選択議定書には批准していないわけです。

この批准の問題は、死刑制度の是非に直結する問題で、要は死刑制度をどうするかという、非常に重要ながらもある意味シンプルな問題だと思います。

むしろ、私が国際人権法の授業で興味を惹かれたのは、death row phenomenon(デスロウ現象)というからめ手を通じて、死刑回避という結果をもたらす議論がなされている、ということです。

デスロウ現象というのは、死刑の執行が先延ばしにされることによって生じる精神的・肉体的苦痛といった現象で、これが「拷問」に該当すると認定された場合、拷問を禁止する各種人権条約に抵触することになり、死刑になるおそれがある犯罪人の引渡し要求を受けた人権条約の締約国は、デスロウ現象という「拷問」が行われるのを避けるために、犯罪人引渡しをしてはならない義務が発生することになります。

デスロウ現象の有無について、死刑の方法、死刑囚の個人的な事情、犯した犯罪の重大性との不均衡、執行までの拘留の状況などを考慮して判断した国際判例(欧州人権裁判所・ソーリング事件)もあります(デスロウ現象の存在を理由として、結論では引渡しを違法としたそうです)。


このように、死刑制度そのものを問題とするのではなく、死刑執行までの苦痛に着目して他国における死刑執行を回避させようという立論の仕方は、死刑廃止論者の知恵の結晶なのかな?なんて感想を持ちました。

まぁ、デスロウ現象は死刑とは別の「拷問」の問題とされていますし、そもそも死刑廃止論者がこうした議論を考え出したのかどうかさえ全然知らないんですけど… 


久しぶりに真面目な記事を書いた気がしますが、目下の私の関心事は、冬学期の上級商法1で「会社法総合」を取れるか否かです(話飛びすぎ)。

去年までの上級商法1は、専門性の高い授業をするクラスが多かったそうですが、今年は5クラス中3クラスが「会社法総合」で、残り2つが「M&A」と「閉鎖会社」となっています。

「会社法総合」は未修コースの方が優先的に受講できるので、既修コースの人間にとっては、運を天に任せるほかありません。

「会社法総合」のクラスが増えた背景には、うちのロー生の商法の出来や新司法試験の結果を受け、もっと基礎的なことを教えた方がいいという政策的判断があったと勝手に考えてるんですが、それならば私こそ、「会社法総合」を受講するにふさわしい人間だと思います!と、ここで主張しても何の意味もないですよね 笑


あぁ、今日もまたやたら長い記事になってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました^^
【2007/09/26 17:27】 | ロースクールでの勉強 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |